【バチカン】原田会長が10日午前(現地時間)、バチカン市国のアポストリコ宮殿でローマ・カトリック教会のフランシスコ教皇と会見した。
聖教新聞
第266代のフランシスコ教皇は、2013年に就任し、昨年、在位10周年を迎えた。アルゼンチン生まれで、初の南米出身の教皇である。
紛争や環境危機の打開、宗教間対話などへ積極的に関わり、教会改革に力を注ぐ。19年には、史上初となるローマ教皇のアラビア半島訪問を実現。さらに同年、ローマ教皇として38年ぶりに来日し、広島や長崎などを訪問した。
創価学会としては、17年に核兵器のない世界を展望する国際会議の参加者としてバチカンを訪れた、池田博正SGI(創価学会インタナショナル)副会長らが教皇に面会した。昨年には、池田大作先生の逝去に当たり、教皇からの弔意がイタリア創価学会を通じて寄せられた。この中で教皇は「池田氏がその長いご生涯において成し遂げられた善、とりわけ、平和、そして宗教間対話の促進に尽力されたことを、感謝とともに記憶にとどめております」と述べた。
会見では冒頭、会長が、今回の機会に謝意を表すると、教皇は「お待ちしていました」と笑みをたたえつつ握手。
会長が「混迷する現代にあって、平和を希求する宗教として、差異を乗り越え、人間愛に基づく行動を共にすることを願っています」と述べると、教皇は「大変に素晴らしいことです」と応じた。
次いで会長が、池田先生への弔意に対しての池田家からの御礼を伝えると、丁重な返礼があった。
その後、会長は「人類の幸福と世界平和のために、今後も歩みを共にしたい」と述べ、教皇は、現今の社会情勢を憂いつつ、「戦争は敗北のしるしであり、絶対に消さなくてはいけません」と強調した。
会長は、創価学会は池田先生のリーダーシップのもと、半世紀以上にわたり核兵器廃絶に取り組んでおり、SGIとICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)がパートナー関係にあること、また先生が23年に核兵器の先制不使用について提言を発表したことを紹介。教皇は、強い言葉で核兵器を批判するとともに、これらの学会の取り組みについて「素晴らしい。私も同意します」と語った。
会長が、小説『人間革命』の冒頭の一節「戦争ほど、残酷なものはない。戦争ほど、悲惨なものはない」を通し、学会はこの精神を根本として平和運動を展開していると語ると、教皇は「大切なことです。賛同します。私も同じ意見です」と述べた。
平和の未来へ協働する精神にあふれた友好の語らいは、約30分に及んだ。
争いの絶えない今こそ
宗教を超え、人種を超え、平和の連帯を強く
創価学会こそが
世界平和への希望
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