どんなに地位があり、財産があっても、
幸福をつかめない人は多い。
どんなにすばらしい結婚をしても、
いつかは愛する人と別れなければならない。
愛別離苦は避けられない。
どんなに有名人になっても、
病気で苦しみきって死んでいく人は、たくさんいる。
美しく生まれたために、かえって、
人生を不幸にする人も少なくない。
いったい、幸福は、どこにあるのか。
どうすれば幸福になれるのか。
これが人生の根本問題であり、
永遠に追求すべき課題である。
これを解決したのが仏法であり、信心なのである。
結論的にいえば、
幸福は自分自身をどう確立するか、
という問題である。
立派な邸宅とか、名声といった外面的な幸せは
「相対的幸福」である。
揺るぎない「絶対的幸福」ではない。
どんなに幸福そうな環境にあっても、
自分自身がむなしさを感じ、苦しみを感じていれば、不幸である。
最高に立派な家の中で、
けんかばかりしている人もいる。
皆がうらやむ有名な会社に勤めていても、
仕事に疲れ、味気ない思いをかみしめている人もいる。
幸福は、“見かけ”のなかにはない。
“見栄”のなかにはない。
自分自身が実際に何を感じているか、
その生命の実感の問題である。
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