好きこそ物の上手なれ

せっかく好きではじめたビジネスでも、
ちょっと儲からないとすぐに撤退する人がいます。
なぜでしょうか?

答えは簡単です。
そこまで好きなことではなかったということです。

いやいや、好きな事をビジネスにしたよ、
という方もいるかもしれませんが、
本当に好きではなかったか、途中から方針を変えたか、
大抵はこのどちらかに当てはまる。

本当に好きということは、
その分野においては日本中を探しても、
あなたのお店、サービスには勝てないということです。

本当にこのお店はなんでもあるな、
この人に聞けばこの分野のことなら何でも解決するな、
ほんとうにこの人は詳しいしこの分野が好きなんだろうな、と。

好きだし儲かるからといってはじめると、
いつからか、好き < 儲け になってしまう場合が多い。

その結果、お客さんからの問い合わせがきても、適当だったり、
レイアウトが適当だったり、効率化ばかり考えたり、
好きなはずなのに儲けを優先させてしまうのです。

そうなると、お客さんは当然他のサービスを受けます。
その結果、自分のお店はどんどん儲からなくなる。
待っているのは撤退です。

洋服が好きではないモデルがいるでしょうか?

歌が嫌いな歌手がいるでしょうか?

お肉が好きではない焼肉屋がいるでしょうか?

車が嫌いなディーラーがいるでしょうか?

マネーゲームが嫌いなトレーダーがいるでしょうか?

確かに、好きなことをやるから失敗する、
という考え方もあります。

利益率、初期コスト、成長性、
それらだけに徹底してビジネス展開するパターンもある。

でもこれは簡単なようで簡単ではありません。
机上の空論はいくらでも言えます。
人間とは感情、縁に触れて生きていくものです。

目的がお金そのものになってしまうと、
何をやってもいいわけですから、
詐欺をしないまでも、お客さんのことやサービスよりも、
お金になってしまう場合が多いのです。

街を歩いているとよくありますよね。
こんなお店誰が行くんだろうというお店。
市場がニッチ過ぎて需要があるのかわからないお店です。

でも、世の中には様々なニーズがあり、
売上目標にもよりますが、それで成功できる場合も多いです。

そこはやはり好きだから、これだけですよね。

かなり前の話しになりますが、
数千万円の融資を受けて飲食店を始めたという方と、
お話しする機会がありました。

ある分野の飲食店で、ある場所に出店したが、
流行らなくて暫くして閉店してしまったとのこと。
借金は返せないので自己破産したというのです。

いま仕事は何をしているのかというと、
適当に違う仕事のアルバイトをしているとのこと。
また機会があれば挑戦したいが、無理だと思いますと自分でいう始末。

本当に好きではないとそうなってしまいます。

本当に好きなら、大好きなその分野では、
その辺りではどこにも負けない味が出せるはずです。

隣の街に行けば食べれるような味を、
割高で提供してもいったい誰が食べるでしょうか?

好きというのは、ただうんちくを並べるということではない。

流行っているお店、流行っているサービス、
一時的なブームではなく流行り続けているものというのは、
本当に好きな人が好きな事を提供しているものです。

好きだから、競合調査も徹底してるし、
好きだから何を提供すればいいのかがわかるし、
好きだから儲けよりも顧客満足だし、喜んでもらいたい、
自分が大好きなこれをお客さんにも提供したい。
となるわけです。

まあこれ好きだし、ほかよりもうちが安いし、
こんな感じでやれば儲かるだろ、
というようなビジネスは、一時はよくても大抵は撤退して終わります。

好きこそ物の上手なれとは、
ビジネスの基本中の基本であり、王道ノウハウなのです。

本当にそれが好きですか?
大好きで大好きで仕方がないですか?

大好きで仕方がないなら、
どれだけその分野を知っていますか?
同じように好きな人に、何を提供してあげればいいかわかりますか?
なにを欲しがっているのかわかりますか?

この根っこさえしっかりしていれば、
あとはいくらでも修正はきくと思います。

好きこそ物の上手なれ。
今日も大好きなことを極めていきたいものです。

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